• 松下公治

なぜ読書をしても、役に立たないのか?

◎読書に関する私の悩み


 なぜ読書しても、なかなか役に立たないのかと悩んでいました。「国語は苦手だから仕方ない」、「いつか役に立つかもしれない」、「読んだことで満足」と思っていました。本を読むこと自体は嫌いではありませんでしたが、読んでも内容は忘れてしまうし、読書する意味があるのか、よくわかりませんでした。


 本屋に行くのは好きで、ついつい本を買ってしまいます。家に本が貯まってしまい、以前は本棚に囲まれて生活していました。本棚の高さが180cmぐらいあったので、地震が来たら本棚が倒れてきて、命の危険を感じてしまうほど状態でした。本は重いので、引っ越しする時は大変です。本を詰め込んだダンボールを持った時に、ぎっくり腰になってしまい、身動きするもの辛かったこともありました。


 そんなたくさんの本に囲まれていた時にたくさん読書をしていたかというと、そうでもなく、読まれていない本がたくさんありました。本を読む時は赤ペンを持って、線を引きながら読んでいました。その場では読んだ気になれて満足していましたが、内容を覚えていたかというと、ほとんど忘れてしまっていました。読み返すこともほとんどありませんでした。



◎現在の私の読書方法


 現在の本棚の高さは120cmしかなく、しかも1つのみです。本よりは雑貨をメインに置いています。たくさんあった本はどこに行ってしまったかというと、必要なものはScanSnapで自炊してPDFとして残し(大変でした)、読み返すことがない本は破棄しました。そうすることで、いつでも必要な情報にアクセスできるようになっただけでなく、本棚が無くなった分、部屋が広くなりました。


 読書方法も大きく変わりました。以前は「線を引いて、知識を蓄積する」読書方法でした。現在は「拾い読みして、アウトプットする」読書方法に変わりました。Webで情報検索するのと似た感覚で読んでいきます。Webでは1つのサイトを隅々まで読まないのと同じで、本の全体を眺めながら、必要な情報をピックアップしていきます。特に表紙、目次、図や表などは丁寧に見ます。自分にとってどのように役に立つ情報なのかを基準にピックアップし、抽出した情報はメモに書き出します。たくさん書くのは大変なので、情報量を絞る必要があります。そのことで、無駄な情報が減ります。


 また、読書と同時にWebも併用します。Googleで「本のタイトル 要約」で検索すると、まとめ記事が読めることがあります(flierなど)。また、関連したワードを検索することで、情報を得ることができます。最近では、YouTube(中田敦彦のYouTube大学サラタメさんなど)に本の解説がアップされていることもあります。漫画で読める本もあるので、導入に使うのも手です。興味を持った分野や、得たい情報をまとめて情報収集した方が効率がいいので、このように様々な方法を併用すると良いです。


◎インプットしない読書術 〜アウトプットするためのツールとして利用〜


 読書はインプットする行為ですが、逆にアウトプットを意識した方が得られるものが多いです。インプットを意識すると、たくさん情報を得ようとして、マークしたり、覚えておこうとして熟読してしまいますが、数日すると結局は忘れてしまっていることが多いです。アウトプットを意識すると、この知識を利用して何をしようかとか、SNSで何を発信しようかとか考えられます。そのことで、自分の知識として使えるようになり、アウトカムが変化します。アウトカムが変化すると、役に立った実感が持てます。


 言い方を変えると、受動的に読むのではなく、能動的に読むということです。受動的に読むと、知識を蓄積することになりますが、知識は蓄積しただけではなかなか使えません。能動的に読むと、知識を拾い、それを自分自身の経験と掛け合わせて、進化させることができます。脳をアップデートするような感覚です。それに対して、知識の蓄積はハードディスクに保管しておくようなものです。しかも、そのハードディスクは徐々にデータが消えてしまうのが悲しいものです。


 現代の世の中の変化は速く、知識はすぐに古くなってしまいます。それでも基礎となる知識は変わらず、大切であることは言うまでもありませんが、日常的に得られる殆どの情報は、どんどん変化していきます。検索が容易になったことで、情報を蓄積しなくても、情報を得る方法を知っていれば、最新の情報を必要な時に引き出せます。


◎「あなたはこの本を読んで、どう考え、何が変わりますか?」


 私は本を読むにあたって、「あなたはこの本を読んで、どう考え、何が変わりますか?」と設問を作り、それに対してどう答えるかを考えながら読むようにしています。この設問に答えるためには、書かれていることを抜き出して、それに対して自分の意見を述べ、何かが変化する必要があります。そのことでアウトプットを意識した読み方ができるようになります。


 答えは簡単でもよくて、難しく考える必要はありません。私は箇条書きにすることが多いです。少なくとも1つは探すようにしていますが、何もない時は、さっさと読むのをやめて、次の本を読みます。


 このように自分の頭で考えることによって、本に書かれていることが、あたかも自分の経験・知識となり、自分の意見として述べることができるようになります。


◎どの媒体、端末を使うか?


 紙の本を捨てるのは気が引けるので、可能なものはKindleで読んでいます。Kindle Unlimited(読み放題)にも登録しているので、読みたい分野を5-10冊ぐらいまとめて拾い読みします。読みたい時にすぐ購入して読めるのが、何より良いです。


 私が読書に使っている端末はiPadです。机に座って読む時は、隣にmacを開いて、メモしたり、Googleで調べながら、本を読んでいます。


◎読書法が変わり、何が変わったか?


 このように読書法が変わったことで、どのような変化があったかをまとめました。


・本棚のスペースが減り、部屋がスッキリした。命の危険がなくなった(笑)。

・残しておきたい知識はPDFにすることで、常に閲覧できるようになった。

・拾い読みすることで、1冊を読む時間が劇的に早くなった。

・同時に何冊も読むことで、多様な視点で物事を考えやすくなった。

・本屋に行く頻度は変わらなかった(本屋の楽しさは変わりませんでした)。

実は、YouTubeや講演を聴く時にも、同様の手法が使えます。


 あくまで私の一例ですが、参考になれば嬉しいです。

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