手術の流れ //

◎手術の流れ

 手術と聞くと,どんなことをするのか不安に感じます.疾患や病状によって違いますが,一般的な流れを紹介します.

◎消化器外科に受診するまで

 代表的な受診までの経緯は3つあります.

①検診異常による紹介:

 検診で異常が見つかると,かかりつけのクリニックや内科などで血液検査や超音波検査,CT検査,内視鏡検査などを受けます.そして手術が必要な病気が見つかると,消化器外科に紹介され受診します.

②消化器外科外来に直接受診:

 腹痛や鼠径部膨隆などの症状があり,直接受診します.

③救急外来に受診:

 腹痛などの症状で救急車で来院し,検査したところ手術が必要と診断され,消化器外科に紹介されます.

◎術前検査

 まずは手術の必要性を判断し,必要だと判断されたら術前検査をします.大きく分けると,①病状を把握するための疾患に対する検査②手術・麻酔をするのに問題がないかを確認するための検査があります.①は病気の診断と周囲の解剖を確認します.癌であれば転移がないかどうか,どこまで浸潤しているかどうかなどをみます.CT検査,MRI検査,内視鏡検査,腹部超音波検査などを必要に応じて行います.②は心臓や肺,腎臓などに問題ないか確認し,手術・麻酔に耐えうる身体かどうか,リスクはないか,リスクがあった場合にどのように準備すればリスクを下げられるかを確認します.必須の検査は血液検査,尿検査,心電図,レントゲン,肺機能検査です.更に必要あれば,心臓超音波検査,ホルター心電図,心臓カテーテル検査なども行います.

 

◎手術の説明

 術前検査が終わったら,その結果と病状を話します.治療方法を提示し,手術が必要な場合は手術の内容やリスク,合併症なども話します.手術することが決定したら,手術日を決め,入院予約をします.看護師より入院の説明があります.

 

◎入院してから

 多くの場合,手術前日か当日に入院します.飲水や食事は手術や麻酔方法によって指示が変わります.常用薬は内容を確認の上,どれを飲むか指示があります.看護師より指輪などのアクセサリーをはずすことや,入れ歯やコンタクトレンズをはずすことなどの説明があります.点滴を開始し,手術着に着替えて手術室に向かいます.

 

◎手術室で

 手術室に入ると,まず名前や生年月日,どんな手術をするのか,左右どちらかなど聞かれます.手術台に横になり,心電図などのモニターをつけます.準備が整えば麻酔が始まります.麻酔方法にもよりますが,全身麻酔であれば点滴を開始して10秒もしないうちに寝てしまいます.大酒飲みでも麻酔が効かなくて寝られないことはありません.麻酔専門医が手術中は絶えず全身管理をしていますので,途中で麻酔が覚めてしまうこともありませんので安心してください.麻酔がしっかりかかると自発呼吸がなくなるので,のどに管を入れて,人工呼吸器で呼吸を管理します.

 麻酔がかかると手術の準備を始めます.皮膚を消毒した後,スタッフは手洗いをして滅菌された手袋やガウンを着ます.機器類を準備し,手術前の最終確認(患者氏名,術式など)をして,手術が始まります.手術が終わると,ガーゼなどの異物の置き忘れがないかどうか,レントゲンを撮り確認します.全ての使った機器は使用前後で数を数えており,ガーゼも1枚1枚確認しており,体内に置き忘れがないように何度も確認します.問題なければ麻酔を覚まし,目が覚めます.家族が呼ばれ,手術の結果が説明されます.

 

◎手術後

 病棟に帰ると,しばらくは酸素マスクをつけ,心電図などのモニターをつけて管理します.大抵の手術では,翌朝に採血を確認し,飲水を開始し,院内自由に動けるようになります.昼より食事を開始します.以前,術後は絶対安静にしていることが常識でしたが,今では,絶食よりは食べた方が回復が早い,寝ているよりは歩いたりして動いた方が回復が早い,ずっと寝ていると血栓ができて詰まったり(深部静脈血栓症),肺が潰れたり(無気肺),足腰が立たなくなってしまうことが分かっています.そのため,病状にもよりますが,早めに食べ始めたり歩くようになってきています.

◎退院後の外来

 1,2週間後の外科外来に受診します.傷口を確認し,自宅での生活に問題がないかどうか確認します.病理検査を提出していた場合は,その結果を説明します.良性疾患の場合は外来通院が終わりになることが多いです.癌の場合は完治していても5年は受診し(3ヶ月から半年に1度),再発がないかどうかチェックを行います.

© 2016 all rights reserved by KM Surgery