虫垂炎(盲腸)の日帰り手術

◎腹腔鏡下手術による虫垂炎(盲腸)の日帰り手術とは?

 急性虫垂炎(盲腸)を手術せずに抗生剤で治したとしても,再発のリスク腫瘍のリスクが残ります.そのため,後日予定手術として「日帰り手術」を行うことで,そのリスクを回避することができます.通常,虫垂炎の手術では3-4日の入院が必要ですが,虫垂の腫れが治まっている状態であれば,「腹腔鏡下手術」による「日帰り手術」が可能で,術後60分程度で帰宅できます.腹腔鏡下手術は痛みが少なく,社会復帰が早いため,日帰り手術の組み合わせは理想的です.痛みの強さは傷の数はあまり関係なく,傷の大きさが大きく関係してきます.そのため,傷は5mmの穴が3ヶ所と小さくすることで,痛みを少しでも減らし,体の負担が最小限なるように工夫しています.

◎虫垂炎の日帰り手術の流れは?

外来:診察し病状や治療方法について説明します.術前検査(採血,心電図,肺機能検査,CT検査など)を必要に応じて行います.

手術日:入室30分前に来院し,手術の準備をして手術を受けます.術後は10分後に軽食を摂り歩きはじめ,1時間後に帰宅します.在院時間は計3時間程度です.

帰宅後:日常生活に大きな制限はなく,シャワーや入浴ができます.吸収糸で傷を縫うので抜糸は不要です.術翌日に電話で経過を確認し,特に問題なければ再診は不要です.

実際の受診から手術までの流れがマンガになりましたので,参考にご覧ください.

◎どんな虫垂炎でも日帰りで手術ができますか?

 残念ながら全てではありません.現在も腹痛が続いている急性虫垂炎に対しては,日帰り手術は適応外です.入院して手術や抗生剤による治療が必要です.日帰り手術が最適な虫垂炎は,急性虫垂炎を抗生剤で治した後に,再発予防のために虫垂を切除するケースです.一旦炎症が治まってしまうと,虫垂の腫れは軽度で,手術も短時間で終わり,体の負担も少ないため,日帰り手術が可能です.

◎日本における虫垂炎の日帰り手術の現状

 日本では虫垂炎の「日帰り手術」はまだまだ普及していません.開腹による虫垂炎の手術は侵襲が大きく日帰りは難しいです.腹腔鏡下手術による虫垂炎の手術は普及していますが,多くの施設で入院が必要です.日帰り手術を安全に実施し,多くの人に満足して頂けるように,これからも力を注いでいきたいと考えています.

◎虫垂炎手術の動画

 日帰りで実際に行った虫垂手術の動画を公開しています.刺激が強い動画ですので,苦手な方は閲覧にご注意ください.

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